星のおくりもの. 8



船であっても湯にする装置は城のものと変わらず、真水もたっぷり積んでいる。

何より流星群を見るだけの船出だから補給を心配する必要もない。

ざあざあと遠慮なく湯を出し、泡を全て流してバスタブに湯を張ればようやく翔愛の機嫌がなおった。

 

「お湯、気持ち良いです。泡はぬるぬるで怖いです」

「はは、悪かったな。今度からは違うものにしよう。どれ、まだ身体が熱いだろう?」

「はい、熱いです・・・翔雅さま」

 

洗い終えてすっきりしたのにまだ翔雅に煽られた身体は染まったままだ。

ちゃぷ、と音を立てて翔雅に手を伸ばした翔愛から口付ける。舌を絡めて音を立てて、細い身体を翔雅の手が滑る。

 

「せっかく洗ったのだから一度だけだな」
「翔雅さまも?」
「もちろん、俺もだ。翔愛、おいで」

 

翔雅が手を広げるから湯の力を借りてゆらりと翔愛が移動して翔雅に抱きついた。

 

「流石に湯だとのぼせるな。水にするか」

 

確かに湯の中ではすぐにのぼせてしまう。特に翔愛が。

くすりと笑った翔雅が湯から海の温度に近くなるまで水を出して、ざあざあと浴室に水が溢れる。大きいとは言えバスタブだからできる事で、城の浴槽では無理だ。

 

「海みたいです」

「これなら良いだろう。翔愛、口付けをしてくれるか?」

「・・・はい」

 

翔雅の手が水の中でゆらめく翔愛の髪を梳いて軽く引っ張る。甘い声に頬を染めた翔愛が翔雅の膝に乗って口付けすれば水で冷えた身体もすぐに熱くなってくる。

水は出しっぱなしで浴室に貼られたタイルを滑り、違う水音は2人だけに聞こえている。くちゅ、と音を立てて唇を離す頃には翔雅の手が翔愛の身体を滑り、吐息が漏れる。翔雅の唇が翔愛の肌を滑り水の中で長い髪と白い身体がゆらめく。

 

「しゅ、が、さま・・・ん、も、ダメ、です」

「ふわふわして動きずらいな。まあ、偶には良いか。翔愛、少し我慢だ」

「が、がまん、します・・・や、あ、あ」

 

長い指が器用に動いて翔愛を弄ってもう我慢ができないのに顔を真っ赤にして小さく震える。

水の中なのに熱くて触れてくる翔雅も熱くてのぼせてしまいそうだ。

 

小さな身体は以前よりは肉付きが良くなり筋肉もついたが、翔雅から見ればまだまだ壊してしまいそうな細さだ。

なのに甘やかな声で鳴く翔愛に欲情するし、もっと弄りたいとも思ってしまう。

心の相性とはまた違うと言われる身体の相性があるのだとすれば、いろいろな意味から決して良いとは言えないだろうが翔雅は満足している。

全身で翔雅を受け止めて、甘く泣く翔愛を激情ではなく包み込む愛撫で泣かせたいと思う。

あの罪を犯した頃の記憶ははっきりと翔雅に残っているが、罪悪感以上に可愛がりたい。

そう思って実行してしまうから翔雅の愛撫は長くなりがちで、結局は体格の差と体力の差でいつも翔愛をぐったりさせてしまう事になり。

 

 

 

「・・・いっかい、なのに、翔雅様は疲れていないです」

 

ぐったりと寝台に転がる翔愛の大きな瞳が翔雅を見上げて軽く拗ねた。

 

「すまん。ど、どこか痛む所はないか?喉は渇いたか?果実水に炭酸を入れてみるか?」

 

こんな表情も見せる様になった翔愛だが実際は拗ねている、ではなくて疲れている、だ。

一度だけ。そう言っても翔雅と翔愛では負担が違い、申し訳ない気持でいろいろと世話を焼くのは当然ながら翔雅の役目になる。

疲れている翔愛には申し訳ないが翔雅の表情は甘く蕩けそうで、そんな笑みの様な、また違う表情の様な、ともかく幸せそうな表情を見れば翔愛だって釣られて笑みを浮かべる。

 

「大丈夫です。翔雅さま、手を下さい」

「ん、ああ。まだ少し熱いな。額はどうだ・・・こっちも熱いか」

「気持ち良いです」

 

ころりと転がって仰向けになった翔愛が翔雅の手を求めれば当然の様に頬にあてられて気持ち良くて。

結局は2人揃って幸せ者だと言う事だ。



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猫足バスタブですよー。タイルは海の色。気持ち良さそうです。



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