feeling heart to you |
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それから、僕にとっては驚きと、消えてしまいたくなるくらいに恥ずかしい事の連続で。 「ぁっ、んっ・・・・ああっ、あ・・・」 一留の指先が、唇が、舌が、僕の身体中を触れていって、僕はあっという間に何も考えられなくなってしまう。 僕の身体の何処に一留の指先が触れているのか、唇が何をしているのか、何を舐められているのか、全然分からないのにどうしても口から出る声はびっくりするくらいに熱い。 優しく、優しく僕の身体を撫でる一留の手は、優しいのにとても熱くて、器用。 僕なんかが思いもしない方法で、順序で次々と僕でも触れない様な所をとても大切そうに触れてまわる。 「いちる・・・いち、る・・・ぁっ、んっ・・」 それが何を意味するのか、馬鹿な僕は何も分からないけれど、確実に一留に触れられた所から熱を発して、どうしようもなく熱くなって。 「錬、大丈夫だよ・・・ほら、怖くないだろ?」 「やぁ・・・んぅ、ぁふ・・」 時々手を止めて一留はキスをしてくれる。 けれど、そのキスさえもいつもみたいな優しいキスじゃなくて、熱くなるキス。 くちゅ、って音をさせて舌を絡めて一留の吐き出す息までもがとても熱い。 僕はとっくに何も着ていない、素っ裸になってるけれど、いつの間にか一留も裸になっていて僕に優しく覆い被さっている。 僕の唇に、首筋に、胸の辺り、お臍の近く、次々と一留はキスを落として震える僕を優しく撫でてくれる。 怖くて震えているんじゃなくて、訳の分からない熱に浮かされて震える僕はただ手を伸ばして一留の何処かに触れていないとおかしくなってしまいそうで・・・やっぱり怖くて。 「いち・・・る・・・ぅん、んん、んぁ・・・・あ・・」 まだ夜も明けない暗闇の中、明かりの無い部屋の中は月のぼんやりとした青白い光しかない。 熱に浮かされた視線では一留を捕まえる事が出来なくて僕は手を伸ばして一留を探す。 両手を彷徨わせて、触れたくて。 そうすると一留が気づいてくれて僕の両手をぎゅって握ってくれた。 「大丈夫だよ。錬。俺はここにいるだろ?」 少し掠れた一留の声。優しい声だけど、低い響きが僕に直接響く。 あんまりにも怖がる僕に一留は一旦身体を起こして涙で歪んだ視界に入ってきてくれた。 ぼやけた一留はやっぱり笑顔で、今は黒く見える瞳を細めて僕の目尻にキスをくれる。 ちゅって吸い付いて、零れた涙を吸い取ってくれた一留はもう一度大丈夫だよって言ってから、また身体を下げていく。 「ふぁ・・・んっ、んっあ・・・はぅ・・・ん・・んっ・・」 そうしてまた僕の身体を、けれど今は手を繋いでくれているから今度は唇だけでなぞって、舐めて、どんどん下に下がっていく。 勝手に跳ねる身体を一留は優しく舐め上げて、そうして、思いも寄らない場所をぺろりと舐めた。 「ひぁっ、やっ、やだ・・・いちるっ・・・」 そんな所は間違っても舐める場所なんかじゃない。 慌てて一留の手をふりほどいて起きあがろうとする僕を一留は軽く抑えて、もう一度舐め上げる。 「ああっ・・・あっ、あっ・・・んっ・・んう・・・ぁあっ」 勝手に声が出てしまう。 止めて欲しくて、そんな汚い所なんて舐めて欲しくないから起きあがって一留を止めたいのに、止める力も出ない僕はただただおかしな声を上げるだけで何も出来ない。 一応、僕もそれなりの行為は知識としては知っているけど、でも、まさかそんな所を舐めるなんで思ってもみなかった。 僕はあまりそう言った意味での欲は強くない。 自分でするのだって実は生まれてから今までに片手で数えるくらい。 だいたい忙しすぎてその気にもなれなかったって言うのもあるけれど、何よりしたいとも思わなかった。 そんな僕に一留の行為はとても強烈で。 「や・・・ぁっ、ああっ・・・ぁっ・・・」 程なくして、僕は息を吐く暇も無く放ってしまった。 「錬・・・」 あんまりにも強烈すぎる感覚に涙の止まらない僕。 一留がゆっくりと起きあがって、塗れた唇をぺろりと舐めてから僕の唇の端っこにキスを落とした。 「泣かないで。怖くは、無かったろ?」 ちょっとだけ眉間に皺を寄せて、困った表情の一留は片手で僕の、汗に塗れた髪の毛を梳いてくれる。 「ぅえっ・・・いち・・・るぅ・・」 恥ずかしくて。 一留の顔をまともに見られない僕は両手を伸ばして一留の首にしがみついた。 そうすると一留が笑って僕の少しだけ浮いた背中を撫でてくれる。 「ごめんごめん。ちょっと急ぎすぎたな」 軽く撫でてくれる一留の手は、それでも熱いまま僕の背中を行き来して、ゆっくりと熱を分ける様に動く。そう。まだ全然終わりじゃなかったんだ。 「ん・・・一留?」 ゆっくりと僕の背中をなぞる一留の手が徐々に怪しい動きになってくる。 僕を抱きしめてくれてる一留の手は片方の手だけ。 それも僕の背中をなぞる様に動いてて、もう片方の手は・・・。 「錬、ちょっと我慢、な」 柔らかいキスをしながら僕はようやく一留の片手が何をしようとしているかを知ってしまう。 「ひゃ・・・ぅ・・」 ぬるりとした感触があらぬ所からして僕は驚いて身体を震わせる。 けれど一留の指先はゆっくりと僕の中に入ってきて、出ていってくれない。 「やっ、一留っ・・・な、なに・・?」 何でそんな所を? 疑問とか、そんな事じゃなくて、ただ驚いて余計に一留にしがみつく手に力を込める僕。 一留はそんな僕にやっぱり柔らかいキスを落としながら熱い息を吐いた。 「愛してる。錬」 疑問に答えてくれない一留。 けれどその瞳の奥には僕でも分かる程、熱い色を含んでいて、少しだけ細められた、今は黒にしか見えない青い瞳が僕に突き刺さる。 「いち、る?」 これから何をするの? 分からない僕は、けれど一留にしがみつく事しか出来なくて、分からなくて、怖くて、一留にしがみつくまま何とも言えない感触が身体の中から響いてくるのをじっと耐える。 どうしてか、くちゅくちゅとあり得ない音が僕の耳に響く中で一留はずっと僕の背中をさすってくれて、何回もキスをしてくれて、何も知らない僕をいつの間にか熱の中に誘い入れていた。 「っああっ・・・あ、ぁ・・・な、な・・に?」 一留の指の感触にすっかり慣れた頃、僕は突然の衝撃にも近い何かに震えた。 それは身体の中から来る例えようもない何か。 驚いて一留にしがみつくのに、一留は少し笑うだけで何も言ってくれない。 ただ、少しだけ深いキスをして、舌を絡めて、驚く僕を熱の中に追い込んでいく。 「はぁっ、あ・・あっ・・・ゃっ、んぅ・・ああっ、ぅっ・・・」 湿った音が僕の中から響く。 その音が何を示しているのか全く分からずに、ただ翻弄されるだけの僕に一留は少し身体を離して僕をお布団の上に下ろす。 その間も湿った音は大きくなるだけで、僕の熱も上がるだけで。 何処か遠くから響く甘ったるい声だけが部屋の中に木霊してる。 「い・・ち、る・・」 呼吸が苦しくて、一留を呼びながら両手を伸ばして一留に触れる。 僕の手が触れたのは一留の肩か腕か胸か、そんな事も分からずに僕は涙でぼやける瞳を開ける事が出来ずにただ一留を探す。 すると、一留の手が僕の頬に触れて、またキスをしてくれる。 くちゅ、と音がする深いキス。 何度も何度も重ねられる唇。 息が苦しいけれど、息継ぎも出来ないまま絡められた舌を拒む事も出来なくて、次第にもうろうとしてくる意識の中、一留の声が耳元に低く、甘く響いた。 「錬、好きだよ、とても、好きだよ・・・愛してる」 まるで、抑えきれない何かを吐き出す様に囁かれる言葉。 「ぼくも、すき・・・だい、すき・・」 釣られて僕も荒い息を押して声を出した。 好き。一留が好き。とても好き。大好き。 その言葉だけが僕の中で沢山あって、他の言葉が無くなって。 僕は一留の熱を受け入れながら、一留にしがみついて、ただ一留の事が好きだって、ずっと一留の事だけを想いながら意識を真っ白にしていった。 |
・・・なまぬるくてごめんなさい(涙) |
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