ハルと猫と魔法使い/悪友の三色団子
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リビングのソファ。 座り心地の良いクッションに身を沈めたイイ男が2人。 それぞれ猫を1匹ずつ抱きながら話し込んでいる。 隠すつもりも無いらしく、その声は防音装置等無い家の中に響き渡ってもちろん廊下に居たハルの耳にまで届いてしまう。 あのバカども何を離しているんだ!と持っていたクロをぎゅぅっと抱きしめなおして(クロは苦しがっているがそれはもう気にならない)顔を真っ赤にしたハルはこれ以上聞いていられないとばかりにダッシュでリビングに駆け込むと持っていたクロを思い切り市郎に投げた。 「おわっ」 「ふぎゃっ」 もちろん悲鳴が上がるがそれを完全に無視して市郎の持っていたチャを抱き上げてガイルに思い切り投げる。 「ふぎゃっ」 しかしガイルからの悲鳴は無い。 投げられたチャを軽々と受け止めるとあらかじめ持っていたシロと共に優しく床に下ろして立ち上がる。 「猫を投げたら可哀想だろう?」 少しばかり眉間に皺を寄せたガイルは怒っている様だ。 さすがに全力で猫を投げたのは頂けない。 「うるさいっ!手前らが変な話してるからだろうがっ」 しかしハルも引かない。 噛みつかんばかりの勢いでガイルに怒鳴り散らすのだが、やはりガイルは微動だにせず足を勧めて怒鳴るハルを抱きしめてしまう。 「変な話ではない。本当の事だ。ハルは何時になったら私のモノになるのだ?」 耳元に囁かれる低い声。 思わず顔を赤く染めたハルにガイルは喉の奥で笑って白い首筋にきつめのキスを落とした。 そして、ハル越しに呆れた顔で方を竦める市郎にぱちんとウインクをしたのだった。 |
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