震えるゼリーを小さなスプーンで掬って一口。

すっきりした甘さのゼリーは翔愛用のもので淡い橙色をした柑橘系の味だ。

 

「流星群、ですか?」

 

星を映す漆黒の瞳がぱちんと瞬き翔雅を映してふわりと首を傾げる。

伸びた髪がさらりと揺れて、小さな花の髪飾りを編み込んでいるからまるで星空の様だ。

 

「ああ。天文部から発表があってな。今夜から3日間、夜の海に星が落ちる」

 

向かいに座る翔雅は普段の王の衣装で、朱の薄衣に白の下位。最近は翔愛に合わせて髪飾りをつける事が多くなり、青い宝石を金色の髪に幾つか編み込んでいる。

 

「海に星が・・・落ちるのですか?」

「いや、落ちるのではなく落ちた様に見える、が正解だな。綺麗だぞ」

 

ここは羽胤城の中庭。木陰になる所に絨毯を敷いて休憩中で、デザートと飲み物を置く小さなガラスの板を挟んで座っている。

まだ日は高く、夏季である今は暑さも厳しいが流れる風は冷たくなってきて、そろそろ季節が変わりそうでもある。

 

「そう言う訳で船を出す事にした。夜を楽しみにしていてくれ、翔愛」
「はい、翔雅さま。楽しみです」

 

またゼリーを一口食べて頬をうっすら染めて微笑めむ翔愛に、翔雅も優しく瞳を細めて笑んだ。

 

 

 

星のおくりもの. 1




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